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小さな命
結婚して一年目の春のこと。
母校の同窓会の知らせが入った。まだ、若く元気だった私は、ワクワクして手土産を山ほど買い込んで電車に乗り込んだ。 ワクワクしていた理由は、久しぶりの帰省だったこともあるが、お腹の中に小さな命が芽生えていたからだ。 実家のある町の駅のホームに降り立った。両手の荷物の重さも忘れて、デパートのベビー売り場に行き、男の子かしら?女の子かしらと想像しながら、かわいらしいベビー服を手にしていた。 しかし、そんな気分も長くは続かなかった。 実家に泊まった翌日、体調に異常を感じて病院に行くと『切迫流産』と診断された。 入院の準備のための帰宅もゆるされず、診察室から病室に移った。 二十年以上も前のことで、ただ小さな命が育ってくれることを願い安静にするしかなかった。 結局、十日過ぎても小さな命の確認はできなかった。ただ、「小さな命よ。ごめんね」と泣き崩れた。 私の軽率な行動さえなければ、成人した男の子に育っているはずだった。 平成9年6月北国新聞掲載
by violasan
| 2005-02-05 18:23
| 徒然
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